Team Eurasia-iRC TIRE

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Beselare

9th Komori Ryohei

力を見せ付ける走りをしながらも、結果がついてこない小森にとって、今は辛抱のときなのかもしれない。彼の「力」とレースを読み取る「センス」はかなり高いレベルにある。しかし、レースを冷静に見て分析し、判断する事が彼の「力」と「センス」に追いついていないように感じている。

いつも集団の前方でイニシアティブを握っている小森に今日は「逃げ遅れても構わない。逃げがどのタイミングで決まり、その時集団はどのように反応するのか、よく見る事。」逃げを決めようとする選手は決まる瞬間「いまだ!」と焦って踏み過ぎる傾向がある。そこを客観的+冷静に第三者となって見る事で、いつもとは違う展開を感じ、いつもとは違う風景を見て欲しかった。

以下、小森 亮平のレースレポートです。

とにかく落ち着いてレースを見ること。「展開に乗り遅れたらしょうがない」くらいドッカリと気持ちを構えて周りを見ること。スタートしてからはしばらく集団の中ほどで様子をうかがった。いつも前へ前へ行くタイミングでもグッと我慢して周りをみる。かといって、前方が見えないほど後ろに下がりすぎないようにしながら。

レースが20分を経過した頃には、初めの逃げ集団が形成されていた。でも、まだ集団には勢いがあって、レースはまだまだこれからという雰囲気。タイム差もあまり開かず、常に先頭が見える位置でメイン集団が追走している。

そして、集団がペースアップしてから、次の展開に。先行していた逃げ集団が捕まって、カウンターのアタック合戦。それまで集団内で虎視眈々とチャンスをうかがっていた選手達が飛び出しを図っている。それを見ながら「あ、これは決まらん。ん?これは決まるかも?」と半ば間違い探しのようにレースを観察した。そして、一つの5名ほどの小集団が飛び出しを図って、それがなかなか良い感じで集団とのタイム差を広げていった。

もちろん、少人数の逃げが出来たあとも、追撃を狙っていく選手がメイン集団から飛び出していく。
その中で、「あー、これ決まるかも」と思った4名の追走グループが少し飛び出したところで、一気に単独で飛び乗った。メンバーも良くいいペースで、目視ではギリギリ見えない位置まで差を広げていた先頭集団に一気に追いついた。

先頭は13人くらい?

そこからは淡々と。だけど、中途半端に多い人数なので、なかなかローテーションがうまく回らない。その中にやっぱり休むのがうまい選手がいる。勉強勉強。こうやって走るのかと。

そして最終局面に。後方集団は見えなくなっていたので、少しけん制モードに入った先頭集団での動きも落ち着いてみた。早めに動きすぎた前回と違って、今回は後半まで周りの様子を見ながら待ってみた。待ってみることでいろんなことが見えてきた。早く飛び出したい選手、まとめてスプリントに持ち込みたい選手、うまく立ち回って後ろに隠れようとする選手。見てて面白い。

結果的に、早めに飛び出した一人の選手に、もう一人が単独で追いついてドッキング。それが、そのまま逃げ切ってしまったので、最後まで待ったのは結果的にうまくいかなかった。

しかし、今まで以上に落ち着いてレースを見ることができたので、今回は非常に多くのことを学べたレースだった。今回のような冷静さと判断力を持ったまま、時にはアグレッシブに走ることができれば、自然に勝てるような気がする。