Team Eurasia-iRC TIRE

🚴‍♀️ロードレースチーム Team Eurasia-IRC tire 日本と欧州で活動中!

バーチャルの世界から実践に向けた準備について

バーチャルの世界から実践に向けた準備について

先日…14日にiRC TIRE チャレンジ Bマッチが行われました。

https://youtu.be/0kue0gFgEnk

 

 

結果は15歳 ワタヌキ選手が7日のAマッチに続き優勝でした。
途中、30分すぎて ワタヌキ君が単独で飛び出し、このまま決まるのか?と思っていたら、後続のカトウ選手、サトウ選手、ニッタ選手が3名で追走し振り出しに戻しました。オンラインでの映像しか見る事が出来ないので憶測でしかないのですが、カトウ選手が中心となり協調しながら追っているように見えました。

後にワタヌキ選手を吸収し、40分すぎてカトウ選手が単独で飛び出し、吸収。その後ワタヌキ君が単独で飛び出し逃げ切りでした。

 

このように展開が生まれ駆け引きを行う事は実戦で必ず役にたつと思います。

ベルギーでは既にレースは再開されていますが、来週からJBCFのレースも再開されます。


Zwiftでのレースイベントは競争相手がいる事もあり、高い強度を維持し、心拍数も上がりっぱなしなので「とても良いトレーニング」である事は疑いありません。
しかし、実際にレースやTTなどの出力と比較すると、違った一面が見えてきます。
以下、ジュニア選手のデータです。


1h Zwift 平均HR175 最高HR202 平均出力280W
20分 TT 平均HR177 最高HR193 平均出力303W
2h40m 実際のレース 平均出力240W
による運動強度の違いについて説明したいと思います。

図では全体の運動時間に対する強度(W/KG)の比率を示しています。

青は3.4~4.3W/KG オレンジは4.3~5.1W/KG グレーは5.1~6.0W/KG 黄色は6.0~6.9W/kg
を示しており、青を起点に時計回りに約0.86W/KGずつ強度が上がっています。

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TTではZwiftと似たような強度分布となるが3.4~4.3Wが少なく、5.1~6Wが増え、4.3W~6.9Wで全体の90%を占めます。(これはジュニア1年目の選手のデータですので、U23,エリート選手になれば、もう1ステップ上の強度を目指さなくてはなりませんし、欧州プロであれば2ステップ上で走り切ることが出来ると思います。

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レースの強度分布をみるとより高い強度の比率が増えてきます。7.7W/KG以上といった高強度の運動域はZwiftのレースでは全体の4%以下(139秒)ですが、実際のレースでは20%(=966秒)を超えます。

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ZwiftもTTもレースも全開で追い込んでいる事には違いありませんが、それぞれ強度分布を見るとZwiftやTTが「高強度で走る必要が無い」のが分かります。時間的に示してもロードレースでは7.7W/KG以上の強度で966秒必要としているのに対し、Zwiftでは139秒しか達していません。

Zwift(平均出力280W)もTT(平均出力303W)もレース(平均出力240W)よりも高い平均出力ですし、追い込めて良いトレーニングとなる事は間違いありませんので「レース参戦に向けて十分な強度でトレーニングが行えている」と考えがちとなりますが、実際の数値を見るともっと高い強度のトレーニングを行う必要があります。
(上記のW/KGは述中通りジュニアカテゴリー選手のデータです。実力、カテゴリーに合わせてトレーニングの強度を調整する必要があります…)

来週のJBCFのイベントにはiRC TIREチャレンジに参加した選手からも参加表明のご連絡をいただいています。
皆さんのご健闘をお祈りしています!