Team Eurasia-iRC TIRE

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欧州プロを目指すという事 モティベーション 執着心 3/3

欧州プロを目指すという事 2/3 からの続き

ここでベルギーでコンチネンタルチーム「Tarteletto-Isolex」に所属する選手の戦績について説明したい。ベルギーは人口1150万人と小さい国ながら、ワールドランキング国別で1位。ヨーロッパツアーランキングでも1位となっている。


TartelettoはiRC TIRE が欧州でサポートしているコンチネンタルチームであり、彼は3月にユーラシアが唯一走ったアマチュアレースで優勝している事もあり戦績が気になって調べました。

 

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Lennert Teugels 1993年4月9日生


2012年 U23 1年目
ベルギー選手権 個人TT23位
ベルギー選手権ロードレース83位
2013年 U23 2年目
10位入賞 4回 最高位4位
2014年 U23 3年目
10位入賞 9回 (1位1回 2位3回 3位1回 4~10位4回)
2015年 U23 4年目
10位入賞 1回 最高位5位 UCIレース等に参加している
2016年 エリート1年目
10位入賞 22回 (5勝含む)
2017年 エリート2年目 
PCTと研修生契約
10位入賞 35回 (1位5回 2位7回 3位6回含む)
UCI レースで3位含む 3回得点獲得 年末UCIヨーロッパツアーランキング782位

2018年 エリート3年目 
CIEBELとアマチュア契約
UCIレースで3位入賞5回 9回得点獲得

年末UCIヨーロッパツアーランキング468位

2019年 エリート4年目 
CIEBELとアマチュア契約

UCIレースで5回得点獲得

2020年 Tarteletto とアマチュア契約

一部の選手がヨーロッパのアマチュアレースで優勝しUCIポイントを獲得すればプロへ行ける…と考えているかもしれないが、優勝する事は最低条件でありその結果を積み重ねていかなくてはならない。
10位入賞すればあとちょっとで優勝と思うかもしれないが、10枚のカードから1を引く確率は10分の1。10位入賞10回に付き1回勝てるようになればいい方であり故に勝つ為に思考と身体をフル回転させて勝率を上げていかなくてはならない。


ジュニアを卒業して即UCIプロチームに属する選手は数年に1人いるかいないか…の稀な例であり、エリート1年目で「プロ契約(プロコンチもしくはプロチーム)」を取る選手も全体から言えば少ない方である。多くの選手はコンチネンタルチームで複数年 経験とキャリアを積み上げたのちに「プロ契約」を勝ち取っている。

Lennert Teugelsの場合、U23 3年目で1勝を挙げてからコンチチームと契約するまで3シーズンを要し、初トップ10から数えれば5シーズンを要している。そしてエリート2年目でUCIレースで3位入賞含む、3回のUCIポイントを獲得してもまだ「プロ契約」は取れないし、翌年はUCIレースで9回得点圏でフィニッシュし、3位入賞が5回あっても「プロ契約」は取れていない。

竹之内もLennert Teugelsもエリート2年目と同じ成績をU23時に残しておけば、その評価はもっと高くなっていたかもしれない。その点、小石はU23 3年目でアジアUCIポイント獲得、4年目でアジアチャンピオン含む、欧州UCIレースでの入賞などの結果を残せたのは評価につながったと思う。

この3名はそれぞれ成績も進んでいる道も異なるが、3名に言える事は「最初からスゴイ成績を残しているわけでは無い」事。しかし、U23~エリートになる過程で成績上で目に見えて「強くなり続けている」事がわかる。それには数年間にわたり強くなり続ける為のモティベーションを保ち、執着していく事が何よりも大事な事だと示していると思う。