Team Eurasia-iRC TIRE

🚴‍♀️ロードレースチーム Team Eurasia-IRC tire 日本と欧州で活動中!

Long Slow Distance

「Long Slow Distance」と聞いて、皆さんどんなペースを想像しますか?
僕は選手達とトレーニングの話をする際にLong Slow Distanceと言う単語は絶対に使いません。なぜならロング スロー ディスタンス(長く ゆっくりな 距離)と言ってしまうと、多くの選手は「ゆっくりでいいんだ」と勘違いします。

しかし実際にはゆっくりなトレーニングにはパフォーマンスの向上効果が少なく、そもそも日本人選手の考えるSlowと欧州選手(コーチ)の考えるSlowは全く別物ですから…以下にその説明をしていきたいと思います。
 
2週間前にベルギーの西フランドル地方であるチームの測定が行われました。そのラボでの測定で、体重57㎏、有酸素閾値293Wattのジュニア選手に対し指定されたLong Slow Distance(LSD)の強度は「205~240Watt」。
 

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この強度…ほぼ踏みっぱなしの強度で、全然スローじゃないよね…
 
最初は「No Way!」と思ったそうですが、やってみたらまるまる4時間以上は行けたそうです。
 
理論に裏付けされた、新たなチャレンジはドンドンやるべきです。
 
そもそもLSDと言う言葉に惑わされていませんか?
LSDは陸上のコーチによって60年代に裏付けされたトレーニングらしいけれど、陸上とロードバイクの場合、基本的な運動強度が違うから陸上競技でスローペース(と言っても「マラソンランナーはLSDで20マイル以上走る。LSDでは各ランナーが10kmを走るときのペースに比べて、1マイルにつき1 - 3分遅いくらいの心地よく走れるペース」)と言うのは十分速いペースだし、「LSDがマラソンの完走を目標とする初心者のランナーには良い練習方法であるが、より経験を積んだランナーは、経験に応じてレースペースに近い速度などさまざまなペースを組み合わせて走ることが効果的である」
 
とされているので、LSDは全然スローじゃないと思います(「」はWikiより転載)。
 
レクリエーションや移行期(TP)などで、身体を動かす目的であれば、スローでも良いと思いますが、トレーニングとしてパフォーマンスの向上の為のLSDであれば、会話するのがちょっと面倒くらいのペースになるかと思います。

来季に向けてトレーニング 頑張りましょう!